7月某日、
2012年3月某日にお伺いした際の記事に引き続き、深代喫煙具製作所さんへお伺いしてまいりました。
前回お伺いした際に依頼をした、kagaya 50周年の記念スペシャルパイプの製作過程を中心に、ここにご紹介いたします。
kagaya 50周年の節目に、オリジナルパイプを製作しようという企画は以前からあり、その内容・デザインなどスタッフ一同試行錯誤していました。
様々なシェイプ、様々なアイデア・・・「一般的なパイプを作っても面白くない」、「kagayaならではのパイプを作りたい」との意見もありましたが、そんな中前新宿店の店長だった矢菅和郎によるパイプシェイプのデザイン画を発見致しました。
その数通りのデザイン画の中から、深代喫煙具製作所 深代淳郎氏のアドバイスを受け、kagaya現スタッフ内での相談・検討し、結果、マシンメイドによるマスプロダクトでありながら手作りの暖かさも感じさせる物を基本に製作を依頼する事に決定いたしました。
デザイン画を選出し製作するパイプが決定すると、まずは1本プロトタイプを作成し、デザイン要求どおりになっているか、破綻がないかなど、形にしてみて検討を重ねるそうです。
その上で、デザイン要求に合致し、問題がないと判断ができると、量産を行う為の設計図を作成します。火皿の大きさ、深さ、ステムの角度、長さ・・・などなど、実際の寸法が決定していきます。
今回のパイプの為に厳選したブライヤー材を、加工に適したサイズへカットし木取りをしていきます。(左図)
木取りされた材料は、旋盤によりボウル上側の荒削りと火皿の加工が行われます。(左図)
その上で、プロトタイプを元に作られた”ならい型”を使い、シェイプ全体の輪郭が荒削りされていきます。
(前回の記事にも同工程の動画がありますが、今回、スペシャルパイプ製作時の実際の工程を撮影させていただきました)
続いてダボ穴の加工を経て、サンドペーパーを使った手作業でシェイプを整える工程へと移ります。
今回のスペシャルパイプの様に、ディティールにこだわったデザインは機械では再現できないため、ハンド・カットのパイプと同様の工程と時間がかかるそうです。
上記の動画を撮影させていただいた時、見本となるパイプに対してほぼ狂いのないパイプが出来上がっていく過程の、その手際と精密さに一同感激!
まさに職人さんの経験と高い技術を垣間見た瞬間です。
以上のような工程を経て、更に塗装を施され、それぞれがプロトタイプと殆ど差いのない出来のパイプが最終的にオーダー分100本完成し、納品されました。
完成した6種100本のkagayaオリジナル スペシャルパイプ
写真左列 上から
シェル (オンライン・ショップ)
ハーフシェル(オンライン・ショップ)
ダーク・スムース(オンライン・ショップ)
写真右列 上から
スムース・ナチュラル(オンライン・ショップ)
スムース・モス(オンライン・ショップ)
スムース・レッド(オンライン・ショップ)
■全長 145mm
■火皿 高53mm×幅44mm
■火皿 内径20mm×深さ38mm
■重量 90g
※天然素材の性質や手作業による製作のため、上記の基準スペックには多少の個体差があります。
上記のスペシャルパイプは、kagaya新宿店およびWeb Online Shopにて販売中です。
2012/12/01 | Comments (0) | ツイート